かんしょう Date:2003/09/18(Thu)
放課後の寄宿舎の前を、下校途中の生徒達が歩いている。
ふざけあい、小突きあい、笑いあいながら友人達と連れ立って夕日が眩しい広い道を歩いている。
何をするというわけでもなく、ただぼんやりとその光景を眺めていた蝶野が、
視線を窓から外すことなく傍に控える鷲尾に問いかける。
「羨ましいか?」
「いいえ」
何が、とは聞かなかった。
「憎らしいか?」
「いいえ」
誰を、とは聞かなかった。
「そうか」と呟いたきりで、創造主はこちらを振り向かない。
初めて書いた作品だから、記念に(うわぁ)